投稿日:2023年1月30日メインスピーカー交換作業。

皆様はメインスピーカーというと何を想像されるでしょうか?

オーデイオには「ステレオ」という言葉があるように、正面向かって左右に設置される2台のスピーカーのことを指します。

現在映像系では主流とも言える「サラウンド」というたくさんのスピーカーを使用する再生方式も、この「ステレオ」方式からの進化と言えますし、映像を必要としない音楽のみの再生は「ステレオ」方式で楽しむことが多いためメインスピーカーと呼ばれます。

この辺りは何れ別口で触れていこうと思いますが、今回はホームシアターのヘビーユーザー様のメインスピーカーの交換作業をご紹介させて頂きます。

 

ご自宅にて既に導入されているオーナー様ですが、10年ほど使用された機材を交換する運びとなりました。

ここではご紹介しませんが、超有名老舗メーカーの名機との呼び声も高いトップモデルをご使用されていた為、並みの機材では太刀打ち出来ない状況でして。

そこで今回ご提案させていただいたのがこちら、イギリスのハイブランド「Monitor Audio」(モニターオーディオ)社のトップラインモデルである「Platinum 200 3G」でした。

 

Monitor Audio Platinum 200 3G

Platinum 200 3G | オーディオ製品製造輸入商社 株式会社ナスペックオーディオ Naspec Audio

 

この機材を選択させていただいた理由は沢山あるのですが、「映像系・音楽系ともにオーディオ的にフラットである」ことが一番の理由です。

オーディオ業界でよく言われる評価基準として、「音が良い・悪い」というのが挙げられます。

この評価基準というのは非常に曖昧で、時に「好き・嫌い」と混同され良く論争されるのですが、はっきり言って最近の機材・ましてやハイエンド機材に「音が悪い」機材というのは存在しないと言って良いと思っています。

在るのはメーカーや機材ごとの「特色」であり「傾向」、それがオーナー様の趣向や環境に如何にマッチするかだけです。

 

今回のオーナー様は非常に多種多彩の音楽ジャンルを視聴する上に、映像もまた同レベルで楽しまれる方でした。

その上、視聴するお部屋の環境も広く室内高も高いという、オーディオにある程度知識のある方ならそのハードルの高さは想像できる内容でした。

 

このような使用環境ですと、高音域に特色のある機材ならフラッターエコー(高音ピーン!)という現象が、低音域の強い機材ならブーミング(低音ボヨボヨ)という現象が発生し、折角の良い部分が逆に弱点になってしまうことがあります。

並みの機材ならお部屋の広さに負けてそもそも現象が発生しなかったりもしますが、それはその空間が「鳴らせてない」ことで充分な再生音が得られていないことになります。

今回は再生アンプもハイパワーのAVアンプの為、「鳴らせない」ことにはならずむしろ余裕しゃくしゃくになり余剰音の心配が発生する程です。

 

こういった条件をすべて加味して得た最適がこのモデルでした。

最新モデルの最大のメリットでもある「最新の設計」も非常に優位に影響し、映像系への効力は凄まじいものがあります。

ブログでも触れさせていただいた条件も当然含み、バランスを総合的に調整した結果非常に「弱点の無い」再生音が得られました。

 

この結果にはオーナー様にも太鼓判を頂き、私もMonitorAudio社の懐を再確認できる良い経験となりました。

 

当然まだ新品機材が故の「硬さ」も在りますが、エージング(慣らし)が進んだ音も想像できる非常にポテンシャルの高いスピーカー、今後の追込みも非常に楽しみです。

 

末永くご愛顧していただけるよう、こちらも見分を深めていきますので宜しくお願いします!

 

A.S.P(Aurora Siesta Project)

鈴木 博賀